金鋒
日：きんほう
英：Jin Feng
内蒙：ウラン・トガ
1956年、私は内蒙古の主要都市フフホトで生まれました。
民族としてはモンゴル族です。1970年から1976年まで、中国では、高校を卒業するとすべての学生が田舎に行って、1年から4年間、「知識青年」として農家と一緒に生活しながら農業に従事することになっていました。
農村での2年間の農業従事が終わり、私は北京に戻り就職しました。
真面目に「憂秀知識青年」という評価をもらっていたので、中国科学院の遺伝学研究所で働くことになりました。中国科学院とは、中央人民政府直磨の自然科学研究機関、または国家最高研究機構です。
そこで技術者として、研究の補佐をすることになったのです。技術者としての私の仕事は、実験農場に行って、来る日も来る日も小麦の交配のために、花粉をとっては受粉し、花を袋で覆うといった細かい作業の繰り返しでした。実験用の小動物の繁殖も随分とやりました。
そうして、1982年から、私は図書館を離れて、同じ研究所の人類遺伝学研究室に入りました。
それから5年間、少数民族の遺伝子の調査を行いました。血液型やタンパク質・酵素及び遺伝子などから、人類の移動の歴史を調べるという研究です。
博士課程を終えた卒業式では、理学部を代表して、安田講堂で総長から卒業証書を受け取りました。私は修士課程に合格し、東京大学理学部人類学研究室での学習及び研究生活が始まりました。
1993年3月29日の午前10時、私は安田講堂で、東京大学総長有馬朗人教授から博士の学位証明書をいただきました。東大で博士号を取得した後、私は科学院に戻りましたが、東大の先生から、もう一度日本で研究をしてほしいとの依頼がありました。再度日本学術振興会の奨学金を取得して、国際日本文化研究センターに在籍し、1年半、ポストドクターとして研究をしました。
微生物やウイルスと人類が「共生共存」すること。
これが病を無くす唯一の道です。
菌やウイルスを殺してはいけません。
生物はウイルスによって進化し、バクテリアによって守られているのです。
About NS
人間の細胞は60兆個あると言われていますが、人間と共生している微生物の数は、その100倍以上で、このバクテリアの働きがないことには、人間は生きていくことができません。その中でも、腸内には数多くのバクテリアがいます。腸内環境を善玉菌で優勢にすることが、病気を予防するうえでとても重要です。
私が発見したＮＳ乳酸菌は、モンゴル地方の遊牧民がつくる保存食や発酵乳などから採取しています。特徴としてとても大型で発酵力が強く、小腸上部で増殖し、活発的に活動します。 またＮＳ乳酸菌の遺伝子を特定し、国際バクテリアバンクへも登録しています。
衣・食・住において、菌との関わりを遠ざけている現代人は、このようなＮＳ乳酸菌をとることが必要不可欠だと言えます。
私達の目標は、食べ物用の防腐剤、抗生物質、殺虫剤など、人間や動物と共生しているバクテリアを殺すケミカルの使用をやめさせて、温故知新(古きを訪ね、新しきをしる)のごとく、食の循環と微生物連鎖を基本にして、人間の体の元々のバランスを修復するために、生命科学の立場から新しい微生物の利用方法を研究開発することです。
乳酸菌は、まさに革命的な可能性を秘めているといえます。
また、乳酸菌の研究でなにを一番解決したいかといえば、人間の精神的な問題です。豊かな社会になれば幸せになるはずなのに、逆にお金があるほど、不満や精神不安にな人が多くなっています。その原因はなんでしょうか。頭脳で感じる人間の喜びは早く変化します。これに対して、腸脳で感じる幸せ感は持続的なものです。このことを もっとよく考えなくてはならないと思います。
科学と哲学を完全に融合させて、人間と微小な環境のパートナーとの「共生共存」を実現させる。
人間はウイルスや病原菌と共生、共存して、発病しないようにすればいいのです
人間がこの世界を支配していると思われています
しかし実際は、地球を支配しているのは人間ではなく微生物なのです。
「地球上最も多い生命体は微生物です」
モンゴルの大草原から生まれた「ＮＳ乳酸菌」
「ＮＳ乳酸菌」はモンゴルの大草原から採取・選定した乳酸菌群です。
モンゴルの伝統食である漬物や「酸馬乳（発酵馬乳）」から分離され、遺伝子解析を通じて生物学的特性を確定しました。
培地で培養を繰り返すことなく、純粋培養しています。糖類、タンパク質、食物繊維などにも高い消化力を持つ特徴があり、
効果効能による分類で「ＮＳ乳酸菌」と名付けられました。
「ＮＳ乳酸菌」はすべて乳酸桿菌（「桿菌」＝棒状の菌）で、人間や動物、自然と共生している野生の乳酸菌です。
「ＮＳ乳酸菌」という名前には、人類の身体と心にとって健康をもたらす
「ＮＥＷ ＳＵＮ」（新しい太陽）であってほしいという願いが込められています。